社内の情報共有をスムーズに。クラウドストレージで業務の「見える化」と効率化を実現
西沢本店は、創業100年以上の歴史を誇る長崎県佐世保市の老舗企業。百貨店の運営を中心に、時代のニーズに応える多角的なビジネスを展開しています。今回は、業務の効率化と社内コミュニケーションの改善を目的に導入されたクラウドストレージ「使えるファイル箱」について、代表取締役専務の西沢芳徳さんにお話を伺いました。
西沢様と、使えるねっとスタッフ
地域密着の老舗が挑むDX:理念に基づくクラウド導入の背景
株式会社西沢本店は、長崎県佐世保市に拠点を置き、主に小売業、不動産業、クレジット・金融業の3つの事業を展開する企業です。衣料品、宝飾、寝具、呉服など幅広い商品を扱う百貨店事業を中心に、地域に密着したサービスを提供しています。近江商人の流れを汲み、「三方よし(売り手よし、買い手よし、世間よし)」を基盤にした商いの精神を現代に合わせて進化させながら、地域とともに歩んできました。
業務効率化と情報共有の円滑化を目指し、同社では早くからオンプレミスの自社サーバーを用いた情報共有ツールを導入していました。しかし、LAN接続が前提のために出張先やリモートからはアクセスできない、同時編集ができない、編集履歴が残らないなどの制約があり、特に出張者や現場担当者としては使いやすいとはいえない状況でした。また、サーバーのセキュリティリスクも見過ごせず、クラウドへの移行が急務に。複数のサービスを比較検討した結果、選定いただいたのが最適なバランスを備えた「使えるファイル箱」でした。
バランスの良さが決め手に:導入時に見極めた2つの視点
クラウドストレージ選定に際して特に重視されたのは、「コストの明確さ」と「ユーザビリティ」でした。同社では従業員によってクラウドの利用頻度に大きな差があることから、ユーザー数に応じた課金ではなく、容量課金型(ユーザー数無制限)のサービスが望ましいと判断。検索の中で「使えるファイル箱」にたどり着き、シンプルなプランと明確な料金体系が導入の決め手となりました。
初見では「使えるねっと」という名称に少々不安を覚えた(!)という西沢様ですが、実際のサービス内容や担当者の対応を通じて懸念は払拭されたとか。機能の過不足がなく、ちょうど良いバランスで運用できると感じていただいたそうです。
「当初はソフトウェア会社らしくない名前だなと思って見ていたのですが(笑)、資料を読み込んで、実際に営業の方とも話していくうちにどんどん‟使えそうだな”という印象に変わっていきました。大手のクラウドサービスは多機能すぎて、かえって使いにくいこともあります。使えるファイル箱は直感的で、導入もしやすかったのが一番の理由です」(西沢様)
データ共有に無駄なし:現場で活きる活用術
現在は、在庫や売上データといったさまざまなファイルをクラウドに保存し、日々活用されているという西沢本店様。アクセス権限は部署や役割に応じて細かく設定されており、営業・販売部門とバックオフィス部門で大きくフォルダを分けた上で、さらに用途別に分類されています。
また、出張時にはアプリを通じてクラウドにアクセスできるようにしており、展示会などの現場で必要な情報を即座に確認できる体制が整っています。すべての正社員にアカウントを配布しているわけではなく、業務上必要なメンバーに限定して活用させることで、無駄のない運用を実現しています。
情報の見える化が生んだ変化:導入現場からのリアルボイス
導入以前は、社員ごとに名前がついたフォルダが存在し、それぞれの個人のストレージのような形で運用していたことも。そのため、情報がブラックボックス化し、誰がどの資料を管理しているのか分かりにくいという課題が発生していました。
「会社の中で情報共有するという考えがあまりない状態だったので、フォルダ構成の是正も含めて、クラウドへの移行が必要でした。使えるファイル箱は操作もしやすいですし、特別なトレーニングなしで誰でも扱える点がメリットだと思います。エクスプローラーのように使えるので、パソコンが得意でない社員からも使いやすいと言われています」(西沢様)
クラウド移行にあたっては古いPCのOSが対応せず、10台以上の端末を一新する必要があったという予期せぬ副産物も。しかし、西沢様からは「いずれ入れ替えなければならなかったので、よいタイミングだった」と前向きなお言葉をいただきました。
佐世保市にある百貨店「TWINKLE西沢」。
地元の方々が毎日ふらっと訪れる憩いの場所となっています。
企業のDXは“ちょうどいいクラウド”から始まる
今後、西沢本店ではオンプレミスで運用しているPOSや顧客管理システムも、クラウドベースのサービスへと移行を計画しています。実際にセールスフォースや決済系の新たなクラウドツールの導入も始まっており、使えるファイル箱を皮切りとしたデジタル基盤の刷新が進行中です。
「まずは社内の非効率な業務をなくすことで、お客様と向き合う時間を最大化したい。それが結果として地域や社会への貢献につながると思っています。
お客様がオンラインではなく、店舗に来てくださるのは体験価値があるからです。効率化された世界の中でも、何か少し非効率な人間味のある世界観が今はまたすごく求められていると感じますし、クラウドをそのための基盤としてしっかり足固めをしていきたいですね」(西沢様)
見える化と効率化を両立し、働き方とサービスの質を共に高める。「効率化が進む中でも、対面でこその人間味を大切にしたい」という西沢様の想いがひしひしと伝わってきたインタビューでした。西沢本店の挑戦は、地方企業のDXのロールモデルとして今後も注目されていくに違いありません。
今回お話を伺った西沢様、ありがとうございました!
■使えるファイル箱
使えるファイル箱は、使えるねっとが提供するクラウドストレージサービスです。ユーザーはインターネットを通じてファイルを安全に保管・管理でき、どこからでもアクセスが可能。また、ファイルの共有や高度なセキュリティ機能も備わっているため、企業やチームでの利用にも適しています。さらに、ユーザー数無制限で1TBの大容量ストレージも魅力です。
長野県に自社運営のデータセンターを構え、AES256ビット暗号化を採用したセキュアなサービスでありながら低価格を実現。メール、チャット、電話でのサポート体制も充実しており、安心してご利用いただけます。