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【2026年最新】中小企業こそ狙われる「ランサムウェア」とは?被害実例から学ぶ手口と「復旧できる」対策ガイド

: #セキュリティ対策 , #バックアップ , #ランサムウェア対策 , #中小企業 , #事業継続

Jan 06 2026

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「うちは盗られるような重要データはないから大丈夫」─そう思っていませんか。その油断こそが、ランサムウェア攻撃者にとって最大の侵入口です。

 

近年、大企業のセキュリティ対策が高度化する一方で、2024〜2025年にかけては、対策や予算が限られる中小企業がサプライチェーン攻撃の“踏み台”として集中的に狙われる傾向が強まっています。被害に遭えば、業務停止や取引先からの信用失墜など、経営そのものを揺るがしかねません

 

本記事では、最新のランサムウェアの手口と国内の生々しい被害事例をもとに、中小企業でも実践できる現実的な「守り」と、万一に備えた「復旧(レジリエンス)」の考え方をわかりやすく解説します。

 

 

目次
そもそも「ランサムウェア」とは?
なぜ今、日本の中小企業が標的になるのか?
【2024-2025年】国内ランサムウェア被害の実態と事例
中小企業が今すぐやるべき「感染しない」ための基本対策
【最重要】侵入されても事業を止めない「バックアップ」の鉄則
万が一感染してしまった時の初動対応フロー
まとめ
FAQ

 

 

そもそも「ランサムウェア」とは?

 

ランサムウェアとは

 

ランサムウェアとは、企業や個人のパソコン、サーバ、クラウド環境に侵入し、保存されているデータを暗号化して使用不能にしたうえで、元に戻すことと引き換えに身代金(Ransom)を要求するマルウェアの一種です。

 

要求は暗号資産で行われるケースが多く、支払っても必ず復旧できる保証はありません。単なるウイルス感染とは異なり、業務停止や取引先への影響、企業の信用低下など、経営に直結する被害を引き起こす点が大きな特徴です。

 

近年のランサムウェアは、暗号化だけにとどまらない「二重脅迫(ダブルエクストーション)」が主流になっています。これは、システム内のデータを暗号化する前後に外部へ盗み出し、「身代金を支払わなければ情報を公開する」と脅す手口です。たとえバックアップがあって業務を復旧できたとしても、情報漏えいのリスクが残るため、被害は一層深刻化します。

 

さらに2024〜2025年にかけて増加しているのが、「ノーウェアランサム」と呼ばれる新しい攻撃手法です。これはデータを暗号化せず、窃取した情報の公開そのものを脅迫材料として金銭を要求するものです。業務が止まらないため被害に気づきにくく、発覚した時にはすでに情報が持ち出されているケースも少なくありません。

 

こうした攻撃の多くで標的となっているのが中小企業です。大企業に比べてセキュリティ対策が手薄になりやすく、また取引先企業へ侵入するための「踏み台」として狙われやすいからです。ランサムウェアはもはや一部の大企業だけの問題ではなく、あらゆる中小企業にとって現実的な経営リスクとなっています。だからこそ、正しい理解と備えが不可欠なのです。

 

 

なぜ今、日本の中小企業が標的になるのか?

 

日本の中小企業が標的になる理由

 

近年のランサムウェア被害で特徴的なのは、必ずしも「有名企業」や「大企業」だけが狙われているわけではない点です。むしろ現実には、日本の中小企業こそが主要な標的になっています。その最大の理由が、サプライチェーン攻撃の存在です。

 

攻撃者の目的は最終的に大企業や公共機関に侵入することであり、その過程で取引関係にある中小企業が“入口”として悪用されます。自社が直接狙われていないつもりでも、取引先への侵入ルートとして価値を持ってしまうのが、今の中小企業を取り巻く厳しい現実です。

 

こうした攻撃で特に問題になっているのが、VPN機器の脆弱性です。テレワークの普及に伴い、多くの中小企業がVPNを導入しましたが、ファームウェアの更新や設定見直しが後回しにされ、結果として古い脆弱性を放置したまま使われているケースが少なくありません。

 

警察庁や関係機関の分析でも、VPN機器やリモートアクセス機器の脆弱性を突くことが、ランサムウェア被害の主要な入口になっていると繰り返し指摘されています。一度侵入を許せば、攻撃者は社内ネットワークを横断的に探索し、重要データやバックアップ環境まで把握したうえで攻撃を実行します。

 

さらに脅威を拡大させているのが、RaaS(Ransomware as a Service)の台頭です。これはランサムウェア攻撃のツールやインフラを“サービス”として提供する仕組みで、攻撃者は高度な技術を持たなくても、利用料や成功報酬を支払うだけで攻撃を実行できます。この結果、攻撃の敷居が大きく下がり、特定企業を狙うだけでなく、対策が弱そうな企業を無差別に狙う動きが加速しています。

 

つまり現在のランサムウェア被害は、「狙われる理由がある企業」だけの問題ではありません。取引関係を持ち、VPNを使い、限られた体制でITを運用している―その条件に当てはまる多くの日本の中小企業が、すでに当事者になり得る状況に置かれているのです。だからこそ今、現実を正しく理解し、備えることが不可欠といえます。

 

 

【2024-2025年】国内ランサムウェア被害の実態と事例

国内ランサムウェア被害の実態と事例

ランサムウェアは「海外の話」や「一部の大企業の問題」ではありません。警察庁やIPA(情報処理推進機構)が公表している近年のレポートでも、被害の多くは中小企業や地域インフラを担う組織で発生していることが明らかになっています。特に2024年以降は、業種を問わず被害が拡大し、その影響は長期化する傾向にあります。

 

例えば製造業では、海外子会社で利用していたVPN機器の脆弱性を突かれ、攻撃者が日本国内のネットワークに侵入したケースが報告されています。生産管理システムや制御用サーバが暗号化され、複数の国内工場が一斉に停止。復旧には数か月を要し、納期遅延や取引先からの信頼低下といった二次被害が深刻化しました。直接狙われたのは本社ではなく、管理が行き届きにくい拠点だった点が象徴的です。

 

医療分野でも被害は深刻です。地方の病院がランサムウェアに感染し、電子カルテや検査システムが暗号化された結果、診療や救急対応が一時停止に追い込まれた事例があります。紙運用への切り替えで最低限の対応は行えたものの、地域医療全体に大きな混乱が生じました。医療機関は「命に関わる」という特性から、攻撃者にとって脅迫効果が高い標的になりやすいのが実情です。

 

サービス業では、顧客情報を窃取したうえで「支払わなければ公開する」と脅す二重脅迫の被害が目立っています。実際に顧客データの一部がダークウェブや攻撃者のサイト上に公開され、企業は金銭的被害だけでなく、ブランド価値や信用の回復に長期間を要しました。

 

これらの事例に共通するのは、バックアップまで暗号化され、完全な復旧ができなかったケースが少なくないという点です。単に「対策していたつもり」では不十分であり、復旧を前提とした備えがなければ、被害は経営そのものを揺るがします。この現実を直視することが、次に取るべき対策を考える出発点となります。

 

 

中小企業が今すぐやるべき「感染しない」ための基本対策

 

中小企業が今すぐやるべき、感染しないための基本対策

 

ランサムウェア対策というと、高額なセキュリティ製品や専門人材が必要だと思われがちですが、実際には今すぐ・低コストで始められる基本対策が被害防止に大きく効きます。重要なのは「特別なこと」ではなく、「当たり前を確実に続けること」です。

 

まず最優先で取り組むべきなのが、OSや業務ソフトのアップデートを後回しにしないことです。更新通知が出ても「業務が忙しい」「止まると困る」と放置されがちですが、攻撃者はその“更新されていない隙”を狙って侵入します。実際、多くの被害は既に修正済みの脆弱性を放置していたことが原因です。月に一度でもよいので、アップデートを確認・適用する日を決め、習慣化しましょう。

 

次に重要なのが、IDとパスワードの管理です。同じパスワードを複数のサービスで使い回していると、ひとつ漏れただけで被害が連鎖します。特にVPNやクラウドサービスでは、パスワードに加えて「追加の確認」を行う多要素認証(MFA)を必ず有効にしましょう。スマートフォンで確認するだけでも、不正ログインの多くを防げます。

 

セキュリティソフトについても見直しが必要です。従来のウイルス対策ソフトは、既知のウイルスを防ぐことには有効ですが、侵入後の不審な動きを見逃すことがあるからです。最近では、端末の挙動を監視する仕組みを備えた製品も登場しており、予算に応じて段階的に検討する価値があります。すべてを一度に導入する必要はなく、重要な端末から始めるだけでも効果的です。

 

最後に見落とされがちなのが、従業員への基本的なルール共有です。ランサムウェアの多くはメールをきっかけに侵入します。「心当たりのない添付ファイルは開かない」「マクロを有効にしない」「少しでも怪しいと感じたら確認する」といったシンプルなルールを、口頭だけでなく文書で共有し、定期的に注意喚起することが重要です。

 

これらの対策はどれも特別なものではありません。しかし、確実に実行されている企業は多くありません。だからこそ、基本を徹底するだけで、ランサムウェアに「狙われにくい企業」になることができるのです。

 

 

【最重要】侵入されても事業を止めない「バックアップ」の鉄則

侵入されても事業を止めないバックアップの鉄則

ランサムウェア対策では「侵入を防ぐこと」が注目されがちですが、現実にはそれだけでは不十分です。どれほど対策を重ねても、未知の攻撃手法や設定ミス、取引先を起点とした侵入など、すべてを防ぎ切ることはできません。だからこそ今、多くの企業で重視されているのが、「侵入される前提」で事業を止めないための考え方、すなわちサイバーレジリエンスです。その中心にあるのが、本当に機能するバックアップです。

 

バックアップの基本として、まず「3-2-1ルール」を押さえましょう。これは、データを3つ持つこと、本番データに加えて2つのバックアップを用意すること、保存先は2種類以上の異なる媒体に分けること、そしてそのうち1つはクラウドなどの遠隔地に保管することを意味します。このルールの本質は、「1箇所に依存しない」ことです。どこか1つが攻撃や障害で使えなくなっても、必ず復旧できる逃げ道を残しておく─この設計思想こそが、ランサムウェア時代のバックアップには欠かせません。

 

3-2-1ルールについて詳しく知りたい方はこちら>>

 

一方で、被害事例を見ていくと、「バックアップは取っていたのに復旧できなかった」というケースが非常に多く報告されています。その大きな原因が、ネットワーク共有の罠です。外付けHDDやNASを社内ネットワークに常時接続したままバックアップ先として使っていると、ランサムウェアに感染した瞬間、そのバックアップ先までまとめて暗号化されてしまいます。攻撃者にとっては、本番データもバックアップも区別はありません。ネットワーク上に見えるものは、すべて標的になります。この状態では、バックアップは「保険」ではなく「一緒に壊れる部品」になってしまうのです。

 

そこで重要になるキーワードが、「イミュータブル(不変)バックアップ」です。これは、一度保存したバックアップデータを、一定期間は変更も削除もできない仕組みを指します。仮に管理者アカウントが乗っ取られたとしても、過去のバックアップが書き換えられなければ、必ず復旧できるデータが残ります。ランサムウェア対策において、イミュータブルバックアップは「最後の切り札」といえる存在です。バックアップを「取る」だけでなく、「攻撃されても守り切る」ことが、これからの標準になります。

 

重要なのは、バックアップの有無ではなく、「攻撃後に本当に使えるかどうか」です。侵入を前提に設計されたバックアップ環境があれば、ランサムウェアに感染しても、身代金を支払う以外の選択肢を持つことができます。これはITの話ではなく、事業継続のための経営判断そのものです。

 

ランサムウェアに強い「使えるデータプロテクト」

こうした考え方を中小企業でも無理なく実現する選択肢の1つが、使えるねっとが提供する「使えるデータプロテクト」です。本サービスは、ランサムウェア対策を前提に設計されたバックアップソリューションであり、サイバーレジリエンスを実務レベルで支える仕組みを備えています。

 

特徴の1つ目は、ランサムウェア対策機能を標準搭載している点です。バックアップ対象のデータに対する不審な挙動を検知すると、処理を遮断し、被害拡大を防ぐ仕組みが組み込まれています。単に保存するだけでなく、「守りながらバックアップする」設計がなされています。

 

2つ目は、バックアップデータがクラウド上に保管されることです。これにより、社内ネットワークの汚染や機器の故障、災害の影響から物理的・論理的に隔離されます。これは3-2-1ルールにおける「遠隔地に1つ保管する」という条件を、自然に満たす形です。

 

3つ目は、イメージバックアップによる復旧です。ファイル単位ではなく、OSや設定を含めて丸ごと復元できるため、復旧作業を大幅に短縮できます。「復元できたが、業務再開までに時間がかかる」という事態を防げる点は、中小企業にとって大きなメリットです。

 

バックアップは、最後に頼るものではありません。侵入されても事業を止めないための、最も現実的で強力な対策です。その質をどう高めるかが、ランサムウェア時代の分かれ道になります。

 

 

万が一感染してしまった時の初動対応フロー

 

万が一感染してしまった時の初動対応フロー

 

ランサムウェアは、事前対策を講じていても完全に防ぎ切れるとは限りません。だからこそ重要なのが、「感染に気づいた直後に何をするか」です。初動対応を誤ると、被害が拡大し、復旧の選択肢を自ら狭めてしまいます。ここでは、中小企業が現場で迷わず行動できるよう、初動対応の流れを順を追って整理します。

 

最初に行うべきことは、感染が疑われる端末をネットワークから切断することです。LANケーブルを抜く、Wi-Fiをオフにするなど、物理的・論理的に通信を遮断します。これは、ランサムウェアが社内の他の端末やサーバ、ネットワーク共有へ広がるのを防ぐためです。社内全体が止まる事態を避けるためにも、迷わず実行する必要があります。

 

次に重要なのが、電源を切らないことです。慌ててシャットダウンしてしまうと、メモリ上に残っている攻撃の痕跡が消えたり、復旧や調査に必要な情報が失われたりする可能性があるからです。また、種類によっては暗号化処理が途中で暴走し、被害を悪化させるリスクもあります。専門家の指示を仰ぐまでは、現状を維持することが原則です。

 

その後は、速やかに専門機関や警察に相談します。社内だけで判断しようとすると、対応が遅れたり誤った選択をしがちです。なお、身代金の支払いは原則として推奨されていません。支払ってもデータが復号される保証はなく、結果的に犯罪組織への資金提供につながってしまいます。公的機関や専門事業者と連携し、冷静に対応することが重要です。

 

最後に行うのが、バックアップからの復旧です。この段階で初めて、「健全なバックアップ」があるかどうかが、企業の生死を分けます。攻撃前の状態に戻せるバックアップがあれば、事業停止を最小限に抑えることができるからです。逆に、バックアップが使えなければ、復旧までに長期間を要し、経営そのものに深刻な影響を及ぼします。

 

初動対応は、事前に知っているかどうかで結果が大きく変わります。このフローをあらかじめ共有・整理しておくことが、万が一の時に会社を守る最善の備えになるのです。

 

 

まとめ

 

ランサムウェア対策のまとめ

 

ランサムウェアは、特別な企業だけに起こる事件ではありません。地震や台風と同じように、「いつか必ず起こり得る災害」として考えるべき時代に入っています。そして災害と同じく、事前に備えがあれば、過度に恐れる必要はありません。被害の大小を分けるのは、運や規模ではなく「準備の有無」です。

 

本記事で見てきたように、セキュリティ対策は単なるITコストではなく、事業を止めないための経営投資です。特にバックアップは、侵入を前提としたサイバーレジリエンスの中核であり、最後に会社を守る生命線になります。今この瞬間に攻撃を受けていなくても、「復旧できる状態かどうか」を確認する価値は十分にあります。

 

まずは、自社のバックアップ体制が本当に使えるものか、ランサムウェアを想定した設計になっているかを見直すことから始めてみてください。それが、将来の事業停止リスクを大きく下げる第一歩になります。

 

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FAQ

 

FAQ

 

セキュリティ対策をしていても、バックアップまで考える必要はありますか?

はい、必要です。どれだけ対策をしていても、ランサムウェアの侵入を100%防ぐことはできません。実際の被害事例でも、対策を講じていた企業が感染しています。重要なのは「侵入されないこと」だけでなく、「侵入されても復旧できること」です。バックアップは、最後に事業を守るための前提条件であり、セキュリティ対策とセットで考える必要があります。

 

バックアップは外付けHDDやNASで取っていますが、それでは不十分なのでしょうか?

不十分になる可能性があります。外付けHDDやNASをネットワークに常時接続している場合、ランサムウェアに感染するとバックアップデータごと暗号化されるリスクがあるからです。被害事例では「バックアップも一緒に使えなくなった」ケースが多数報告されています。ランサムウェア対策としては、ネットワークから隔離されたバックアップや、変更・削除できないイミュータブルな仕組みを取り入れることが重要です。

 

中小企業でも本格的なバックアップ対策は導入できますか?コストが心配です。

はい、可能です。近年は中小企業向けに設計されたクラウド型バックアップサービスも増えており、初期投資を抑えながら導入できます。特に使えるデータプロテクトは、遠隔地保管や災害対策にもつながり、事業継続の観点ではコスト以上の価値があります。無料トライアルを活用し、自社に合うかを確認してから判断するのがおすすめです。

 

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