Office 365 バックアップ

Microsoft365(旧Office365)のデータバックアップって?必要性や復元まで解説

   

: #クラウド , #バックアップ , #スピード

By blog Jul 27 2022

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2011年6月にリリースされ、Word、Excel、PowerPoint、Exchange Onlineといったツールをクラウドベースで便利に使えるサブスクリプション型オフィススイート「Office 365」。現在ではOffice365をさらにパワーアップさせた「Microsoft365」を使っている企業も多いのではないでしょうか?生産性向上や働き方改革にもつながる、いまやあらゆる業務に不可欠なツールですが、気になるのが作業データのバックアップについてです。


この記事では、Microsoft 365のバックアップが必要な理由やメリット、さらには復元方法までご紹介します。

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目次

Office365(現:Microsoft365)とは?

なぜOffice365(現:Microsoft365)のデータバックアップを利用するのか?

働き方が変化してOffice365(現:Microsoft365)やコラボレーションツールの利用が増加

サービス側で利用者のデータは保証されていない

Office365(現:Microsoft365)のデータバックアップの必要性とは?

利用者のヒューマンエラー(人為的なミス)対策

外部のサイバー攻撃や感染リスク対策(ランサムウェアなど)

退職者の嫌がらせなどのリスク対策

有事の監査などコンプライアンス対策

障害発生時の重要データ損失リスク対策

データバックアップの範囲

Office365(現:Microsoft365)のデータバックアップの範囲とは

Office365(現:Microsoft365)標準のバックアップ機能では「できないこと」

Office365(現:Microsoft 365 )データバックアップの設定方法

Exchange Online のバックアップとは

Exchange Online のデフォルト バックアップ範囲

Exchange Online のバックアップ機能では「できないこと」

Sharepoint Onlineのバックアップとは

Sharepoint Online のデフォルト バックアップ範囲

Sharepoint Online のバックアップ機能では「できないこと」

Office365(現:Microsoft365)のバックアップツールの選定のポイント

Office365(現:Microsoft365)のデータ保護に対するビジネス要件を確認する

Office365(現:Microsoft365)向け!おすすめデータ保護対策のアプローチ 3つ

まとめて組織全体のデータ保護運用

Cloud to Cloud:クラウド上でのバックアップ 

アーカイブ:メールの長期保管

Office365(現:Microsoft365)のメリットを享受しつつ、データを自社でコントロールする方法

使えるクラウドバックアップ「Microsoft365プロテクション」

使えるクラウドバックアップ「Microsoft 365プロテクション機能」の紹介




 

Office365(現:Microsoft365)とは?

Microsoft365とOffice365は「名称が変わっただけで全く同じ製品」と勘違いしている方もおられるようですが、実はそうではありません。

Microsoft365は2020年4月にMicrosoftからリリースされたクラウドサービスであり、Office365の機能に加え、Exchange Online、SharePoint Online、OneDrive for Business、Microsoft Teamsなど、オンラインでのプロジェクト管理を活性化するツールが含まれています。加えて、Microsoft OSやライセンス、業務アプリ一式をまとめて管理できるため、より高度な一元管理が可能です。

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なぜOffice365(現:Microsoft365)のデータバックアップを利用するのか?


なぜOffice365のデータバックアップを利用するのか?

Microsoft365のバックアップと聞くと、「クラウドにデータが保存されているんだから、バックアップなんていらないのでは?」「サービス側できちんとバックアップしてくれているんじゃない?」と思うかもしれません。ここではMicrosoft365のバックアップが必要な理由を説明します。
 

働き方が変化してOffice365(現:Microsoft365)やコラボレーションツールの利用が増加

上述したようにMicrosoft365は2020年4月に登場しましたが、その背景の1つに新型コロナウイルス感染対策として導入が進んだリモートワークがあります。中でもMicrosoft365の登場によりMicrosoft Teamsの利用数は一気に増加し、2019年11月時点では2,000万人だったのが、2022年1月には月間アクティブユーザーは2億7,000万人まで増加しました。それに伴ってオンラインでやりとりされるデータ量の増加も留まるところを知りません。

Microsoft365のデータを定期的にバックアップしておかなければ、失われるデータ量もはかり知れず、ビジネスに与えるインパクトも甚大なものになるでしょう。
 

サービス側で利用者のデータは保証されていない

データバックアップが必要な最大の理由は、Microsoft365は利用者のデータ保護を保証していないことです。「クラウドサービス=自動的にバックアップ」ではないのです。
実際、Microsoftのサービス規約には、「損失に一切の責任を負いません」「データの取得ができなくなることがあります」などと明記されており、第三者のサービスを利用しデータを保存することを推奨しています。
さらに、Microsoft365の利用者データの保持期間にも制限があります(詳細は後述)。アカウント削除後、30日後にはデータまで削除されることになっており、長期間におよぶ監査作業や証拠保持が必要なコンプライアンス対策には向いていません。

ちなみにゴミ箱データの保持期間は以下の通りです。最大でも3カ月で、思ったより短いことが分かります。

ゴミ箱データの保持期間

 

Office365(現:Microsoft365)のデータバックアップの必要性とは?


Office365のデータバックアップの必要性とは?

確かにクラウドサービスであるMicrosoft365によってビジネスの生産性は向上しました。しかし、バックアップの必要性についていえば、これまでのオンプレミス環境と大きく変わったわけではないということです。どんな形でデータを保管しているかに関わりなく、ビジネスは日々データを失うリスクと常に隣り合わせであることを認識しましょう。

代表的なリスクには以下のようなものがあります。
 

利用者のヒューマンエラー(人為的なミス)対策 

端末を操作するのは人間であり、必ずミスをするため、利用者のヒューマンエラーによるデータ消失リスクをゼロにするのはほぼ不可能です。ゼロどころか、アドバンスデザインの調査によると、サーバにおけるデータ消失トラブルの原因の30%は人為的ミスだといわれています。
 

外部のサイバー攻撃や感染リスク対策(ランサムウェアなど)

帝国データバンクが2022年3月に1,547社を対象に行ったアンケートによると、直近1ヶ月以内にサイバー攻撃を受けた企業は28.4%に及び、1年以内に受けた企業は36.1%にも上りました。

2021年7月に株式会社ニップンがサイバー攻撃を受け、複数のシステムで障害が発生、同時多発的にサーバや端末データが暗号化されたのは記憶に新しいところです。同社はデータセンターを分散設置したり、セキュリティ対策を講じたりしていましたが、財務システムを含むすべてのシステムが影響を受け、決算を3カ月遅らせる事態に追い込まれました。

これほど大規模なサイバー攻撃ではなくても、企業は巧みなメールや添付ファイルの脅威に絶えずさらされています。定期的なバックアップを取っておけば、仮に感染してもデータの復元が可能であり安心です。
 

退職者の嫌がらせなどのリスク対策

Microsoft365を使用していた従業員が退職する場合、退職者のアカウントは削除することでしょう。しかし、Microsoft365の場合、アカウントが削除されると、そのユーザーと紐づいたデータも一定期間を経て削除されてしまいます。
多くはないかもしれませんが、退職者が企業や在職従業員に対して嫌がらせをしていたことが明らかになったとき、退職者のメールなど証拠はすでに自動的に消去されてしまっています。こうした事態を回避するためのリスクマネジメントにもバックアップは有効です。
 

有事の監査などコンプライアンス対策

バックアップデータは企業コンプライアンスの観点からも重要といえます。例えば、税務当局の突然の監査にもバックアップデータにより財務データが残っていれば、求められる資料をすぐに提出できます。
また、ライバル企業から訴訟を提起されることもあり得るでしょう。過去の企業活動について適法性を証明する詳細な資料にすぐにアクセスできれば、企業の利益を保護できます。
 

障害発生時の重要データ損失リスク対策

企業の重要データを格納しているデータベースシステムもいつ障害が発生するか分かりません。災害などの物理的破損に加え、サーバ障害によるメモリ上のデータ消失や、ネットワーク障害によるトランザクションの異常終了などが考えられます。

 

データバックアップの範囲

Office365(現:Microsoft365)のデータバックアップの範囲とは

上述したように、Microsoft365はデータの保護を保証していません。しかし、同製品にバックアップ機能が搭載されていないかというと、そういう訳ではありません。ただ、標準搭載されているバックアップ機能には限界があるため、利用の際には注意が必要です。主な注意点は次の通りです。
 

Office365(現:Microsoft365)標準のバックアップ機能では「できないこと」

Microsoft365でデータを削除するには「ソフト削除」と「データ削除」があります。このうち「ソフト削除」で「永久に削除する」を選択しても実際に完全に削除されるわけではありません。しかし、「ハード削除」ではデータベースからデータが完全に削除された状態になり、回復することは不可能になります。
 

Office365(現:Microsoft 365 )データバックアップの設定方法

①Windows通知領域に表示されるクラウドアイコンを選択して「設定」→「ヘルプと設定」→「バックアップの管理」へと進みます。 

バックアップの管理


②「フォルダーのバックアップ」画面でバックアップするフォルダーを選択します。

フォルダーのバックアップ画面


③バックアップを開始します。


※画像出典:Microsoftサポートページ

 

Exchange Online のバックアップとは

Exchange Onlineはクラウド型のメールサービスです。
 

Exchange Online のデフォルト バックアップ範囲

Exchange Onlineのゴミ箱機能は2層になっており、画面から操作し、メールや予定を削除すると、一旦「削除済みアイテム」フォルダーに移ります。「削除済みアイテム」のデータはいつでも復元可能です。
 

Exchange Online のバックアップ機能では「できないこと」

しかし、「削除済みアイテム」からも削除した場合、14日間の保持期間を経て、データは完全に消去されます。ただし、管理者は保持期間を最大30日まで延長することが可能です。
 

Sharepoint Onlineのバックアップとは

Sharepoint Online はファイル・情報共有サービスで、社内でポータルサイトを作成できます。どの端末からでも簡単にファイルにアクセス、編集可能です。
 

Sharepoint Onlineのデフォルト バックアップ範囲

Sharepoint Onlineでサイトを削除した場合、サイト上のすべてのデータはゴミ箱内に93日間保持されます。 
 

Sharepoint Onlineのバックアップ機能では「できないこと」

サイトを削除した場合、サイト上の特定のデータだけを復元することは原則としてできません。つまり、1つのデータを復元するためにはサイト全体の復元が必要なのです。

 

Office365(現:Microsoft365)のバックアップツールの選定のポイント


Office365のバックアップツールの選定のポイント

Microsoft365にバックアップ機能は標準搭載されているものの、リスクマネジメントの観点からは別にバックアップツールを選定し、導入しておくことがベストでしょう。選定のポイントを挙げます。
 

Office365(現:Microsoft365)のデータ保護に対するビジネス要件を確認する

重要なのは導入コストが安いかどうかだけでなく、データ保護に対するビジネス要件を満たすかどうかです。

その中にはいくつかのポイントがありますが、RPO/RTO(目標復旧時点/目標復旧時間)が実現できるかに注目しましょう。簡単にいえば、RPOとは「過去のどの時点までのデータを復旧させるか」の目標値であり、RTOとは「障害が発生した際、いつまでに復旧させるか」の目標値を指します。RPO/RTOが短ければ短いほど、更新の頻度は高いですが、コストが高くなりますし、業務トラフィックにも影響を与えてしまいます。

ほかにもクラウドサービスで大規模な障害が発生した場合、オンプレミス環境からハイブリッドに切り替えられるか、また今後長期にわたってサービスを使用し続けられるかどうか、運営会社の信頼性も考慮しておく必要があります。

 

Office365(現:Microsoft365)向け!おすすめデータ保護対策のアプローチ 3つ

まとめて組織全体のデータ保護運用

Microsoft365には、Exchange Onlineのメール・連絡先、添付ファイルや、OneDriveのファイル・フォルダ、Sharepoint Onlineのポータルサイト、Teamsのチーム内で共有されるメールデータ、カレンダーデータなど、組織全体のデータが含まれています。これらを包括的に、かつ保持期間の拘束なしに設定し、保護運用できるのが理想です。
 

Cloud to Cloud:クラウド上でのバックアップ  

オンプレミスではなく、クラウド上でバックアップすることには多くのメリットがあります。自社でサーバを設置したり、専門的な保守、運用をしたりする必要がなく、コストを抑えることができます。また、拡張などのカスタマイズも自由に行えます。
 

アーカイブ:メールの長期保管

メールの長期保管により、有事の際の監査など、企業のコンプライアンス対策としても有効です。

 

Office365(現:Microsoft365)のメリットを享受しつつ、データを自社でコントロールする方法


Office365のメリットを享受しつつ、データを自社でコントロールする方法

Microsoftのクラウドサーバだけに依存することは、自社データの完全なコントロールを会社が握れないことを意味します。昨今重要性が高まっている個人情報保護、コンプライアンス・監査対応などの観点から考えると、これは好ましくない状態だと言わざるを得ません。
 
そこでデータ損失リスクに対応しつつ、自社での完全なデータ管理を実現するために、Microsoft 365のデータもMicrosoftのクラウドサーバとは別のサーバにバックアップしておく必要があるのです。

 

使えるクラウドバックアップ「Microsoft365プロテクション」

使えるねっとが提供する「Microsoft365プロテクション」はMicrosoft365のメール、ファイル、フォルダなど全てのデータを完全に保護します。簡単なセットアップが完了すれば、全てのメール、すべてのファイルはクラウドに直接バックアップされ、貴重なデータはファイルロスの危険から守られることになります。
 

使えるクラウドバックアップ「Microsoft 365プロテクション機能」の紹介


使えるクラウドバックアップ「Microsoft365プロテクション」

「Microsoft365プロテクション」は上述した3つのアプローチを満たす理想的なソリューションで、以下のような機能を備えています。

・Exchange、OneDrive、SharePointの全ファイルは長野にある使えるねっとの自社データセンターに直接バックアップ。エージェントを介さない「エージェントレスバックアップ」のため、ユーザーの機器上で他のプログラムは必要とされず、迅速かつシームレスな利用が可能。

・直感的なインターフェイスでバックアップや復元の進行状況を一目で確認でき、管理も簡単。

・様々な条件を設定し柔軟な復元が可能。またバックアップしたメールやファイルは日付、ファイル名、受信者、送信者など様々な項目による高度な検索が可能。

具体的なサービスや費用については、お気軽にお問い合わせください。

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