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プライベートクラウドとは?パブリッククラウドとの違いを徹底解説

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Jun 01 2026

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「クラウドを導入したいが、AWSのようなパブリッククラウドと、自社専用のプライベートクラウドのどちらが良いかわからない」ー 情報システム担当者や経営層から、近年もっとも多く寄せられるご相談のひとつです。

本来、クラウドは「コスト削減」と「業務効率化」を両立する手段ですが、選び方を誤ると、かえってセキュリティ事故や運用負荷の増大を招く恐れがあります。

本記事では、プライベートクラウドの基本から、パブリッククラウドとの違い、メリット・デメリット、自社に適した形態の見極め方まで体系的に整理しました。

この記事の要点

  • ▶︎プライベートクラウドは自社専用に構築するクラウド環境で、セキュリティとカスタマイズ性に優れる
  • ▶︎パブリッククラウドは複数企業で共有する形態で、低コスト・短期間で導入できる
  • ▶︎違いは大きく「リソース専有」「セキュリティ」「コスト」「カスタマイズ性」「導入期間」の軸で整理できる
  • ▶︎プライベートクラウドには「オンプレミス型」と「ホスティング型」があり、初期費用と運用負荷が異なる
  • ▶︎金融・医療・製造など機密性の高い業界はプライベート、スピード重視のWebサービスはパブリックが適している

プライベートクラウドとは?基本の仕組みと2つの形態について

プライベートクラウドとは、特定の企業や組織だけが利用するために構築された専用クラウド環境を指します。サーバ、ストレージ、ネットワークといったITリソースを、原則として自社専有で利用する点が最大の特徴です。複数企業で設備を共有するパブリッククラウドとは異なり、利用者やアクセス範囲を限定できるため、高いセキュリティ性やガバナンスを確保しやすい環境として注目されています。

近年は、DX推進やリモートワークの普及に伴い、企業システムにはより高い柔軟性や可用性が求められる状況です。一方で、「重要データを他社と共有基盤に置くことへの不安」「法規制や業界ガイドラインへの対応」といった課題もあり、専有環境を求める企業が増えています。こうした背景から、オンプレミス環境の安定性と、クラウドならではの俊敏性を両立できるプライベートクラウドが再評価されています。

プライベートクラウドでは、仮想化技術を活用することで、CPUやメモリ、ストレージ容量などのリソースを柔軟に割り当てることが可能です。そのため、従来の物理サーバ中心の運用に比べて、システム拡張や構成変更をスピーディに行える点も大きなメリットです。また、アクセス制御やネットワーク設計を自社要件に合わせて細かく調整できるため、金融、医療、製造業など、高いセキュリティ要件を持つ業界でも導入が進んでいます。

プライベートクラウドには、大きく分けて「オンプレミス型」と「ホスティング型」の2種類があります。

オンプレミス型プライベートクラウド

オンプレミス型は、自社のサーバルームや契約データセンター内に、自社専用のハードウェアを設置し、その上に仮想化基盤を構築する方式です。物理機器の選定からネットワーク構成まで細かく設計できるため、自由度が高く、自社独自のセキュリティポリシーを反映しやすい特徴があります。

一方で、サーバやネットワーク機器の購入、冗長化構成、保守体制の整備など、多額の初期投資が必要になります。24時間365日の監視や障害対応を担う運用人材の確保も大きな課題となりやすく、特に中堅・中小企業では負担が大きくなりがちです。

ホスティング型プライベートクラウド

ホスティング型は、クラウド事業者が保有するデータセンター内に、自社専用のリソース環境を確保して利用する方式です。利用企業は専用線やVPNを通じて接続し、専有環境としてシステムを運用します。

物理機器の調達や保守、電源・空調管理などは事業者側が担うため、自社側はインフラ管理負担を大幅に軽減できます。また、短期間で導入しやすく、システム設計やセキュリティ方針の策定といった上流業務に集中できる点も大きなメリットです。

近年は、初期費用や運用負荷を抑えながら、専有環境の安心感を得られることから、ホスティング型プライベートクラウドの導入が中堅・中小企業を中心に拡大しています。例えば使えるねっとの「使えるプライベートクラウド」や、法人向けクラウドストレージサービス「使えるファイル箱」も、このホスティング型に分類されます。自社データセンターによる安定運用と、専有リソースによる高いセキュリティ性を両立できる点が評価されています。

プライベートクラウドのメリット

プライベートクラウド最大のメリットは、高いセキュリティ性と運用の自由度を両立できる点です。利用環境を自社専用で構築するため、他社利用者の影響を受けにくく、アクセス制御やネットワーク設定も細かく調整できます。機密情報や個人情報を扱う企業にとっては、ガバナンスを強化しやすい環境といえるでしょう。

システム構成を自社要件に合わせて最適化しやすい点も大きな特徴です。業界固有のセキュリティ基準や、既存システムとの複雑な連携が必要な場合でも、柔軟に設計できます。パブリッククラウドでは対応が難しい独自要件にも対応しやすく、金融・医療・製造業など、高い安定性が求められる分野で採用が進んでいます。

リソースを専有できるため、性能が安定しやすい点もメリットです。共有型クラウドでは、他社利用状況によって処理性能が変動する場合がありますが、プライベートクラウドではそうした影響を受けにくく、基幹システムや業務サーバの安定運用につながります。

近年では、ホスティング型プライベートクラウドの普及により、従来よりも導入ハードルが下がってきました。物理機器の管理やデータセンター運用を事業者に任せられるため、自社はシステム運用や業務改善に集中しやすくなっています。

プライベートクラウドのデメリット

一方で、プライベートクラウドの課題はコスト面です。専有環境を構築するため、共有型のパブリッククラウドと比べると、一般的に利用料金は高くなりやすい傾向があります。特にオンプレミス型では、サーバ購入費や冗長化設備、保守費用など、多額の初期投資が必要になります。

運用管理の負担が増えやすい点も注意が必要です。オンプレミス型の場合、障害対応やセキュリティ更新、バックアップ運用などを自社で担う必要があり、専門知識を持つIT人材の確保が欠かせません。人材不足が続く中小企業では、運用負荷が大きな課題になるケースもあるでしょう。

拡張性の面でも、パブリッククラウドほど柔軟ではない場合があります。急激なアクセス増加や大規模なリソース追加が必要になった際、物理機器の増設や契約変更が必要になることもあり、即時対応が難しいケースが存在します。

さらに、「専有環境=完全に安全」というわけではありません。セキュリティ対策やアクセス権限管理を適切に行わなければ、情報漏えいや内部不正のリスクは残ります。そのため、導入時には単に環境を専有化するだけでなく、運用ポリシーや監視体制も含めて設計することが重要です。

パブリッククラウドとは?AWS・Azure・GCPに代表される共有型サービスを紹介

パブリッククラウドとは、クラウド事業者が保有する大規模なITインフラを、不特定多数の利用者で共有して利用するクラウドサービス形態です。代表的なサービスとしては、Amazon Web Services(AWS)、Microsoft Azure、Google Cloud Platform(GCP)などが挙げられます。企業はインターネット経由で必要なサーバやストレージ、データベース機能を利用し、使用量に応じて料金を支払う「従量課金制」が一般的です。

パブリッククラウドのメリット

最大のメリットは、圧倒的なスピード感とスケーラビリティにあります。従来のオンプレミス環境では、物理サーバの調達や設置に数週間から数か月かかるケースも珍しくありませんでした。しかしパブリッククラウドでは、管理画面から数クリック操作するだけで、数分以内にサーバ環境を構築できます。

アクセス数や利用負荷に応じて、リソースを柔軟に増減できる点も大きなメリットです。例えばECサイトやWebメディアでは、セールやキャンペーン時にアクセスが急増することがあります。パブリッククラウドであれば、必要なタイミングだけサーバ性能を引き上げ、閑散期には縮小してコストを抑えるといった運用が可能です。そのため、スタートアップ企業の新規サービス立ち上げや、アクセス変動の大きいシステムとの相性が非常に良いとされています。

AI、データ分析、機械学習、IoTなど、最新技術をすぐに利用できる点も強みです。クラウド事業者側が継続的に新機能を追加しているため、自社で大規模な設備投資を行わなくても、高度なIT基盤を利用できます。

パブリッククラウドのデメリット

一方で、パブリッククラウドには注意点もあります。基本的には複数企業で物理インフラを共有する「マルチテナント型」が前提となるため、ネットワーク構成やセキュリティ設定を完全に自由設計できるわけではありません。高度なカスタマイズや独自要件への対応には制約が生じるケースも見られます。

データ保管場所が海外リージョンとなる場合もあり、データレジデンシーやデータ主権の観点から慎重な検討が必要です。特に金融、医療、公共分野など、厳格な規制が存在する業界では、保存先リージョンや適用法令の確認が欠かせません。

加えて、従量課金制は柔軟性が高い反面、利用状況によっては想定以上のコスト増につながることがあります。近年では、設定ミスや急激なアクセス増加によって高額請求が発生する「クラウド・ビル・ショック(クラウド費用が想定外に膨らむ問題))」も課題として認識されています。

中小企業が知っておくべき「クラウド破産」のリスクと回避策はこちら>>

このように、パブリッククラウドは「手軽さ」「俊敏性」「拡張性」に優れる一方で、「コスト管理」「ガバナンス」「カスタマイズ性」では継続的な設計・運用が求められるクラウド形態といえるでしょう。

プライベートクラウドとパブリッククラウドの違いを5つの軸で徹底比較

両者の違いを、検討時に必ず押さえておきたい5つの軸で比較します。

リソースの専有

プライベートクラウドは、サーバやストレージなどのリソースを自社のみで専有する「シングルテナント」が前提です。

パブリッククラウドは複数の企業が同じ物理基盤を共有する「マルチテナント」構造になっています。専有か共有かという違いは、後述するセキュリティ・性能・カスタマイズ性すべてに影響する根本的なポイントです。

セキュリティ

プライベートクラウドは専用環境であるため、ファイアウォールや暗号化、アクセス権限などを自社のセキュリティポリシーに合わせて細かく設計できます。

パブリッククラウドは、事業者が定める標準ポリシーがベースとなり、利用者側の設定不備に起因するセキュリティ事故も発生しやすい傾向があります。機密データを扱う業務では、プライベートクラウドの優位性が際立ちます。

コスト構造

プライベートクラウドは初期投資が発生するものの、月額は固定で予算が読みやすい料金体系が一般的です。

パブリッククラウドは初期費用がほぼゼロで導入できる代わりに、利用量に応じた従量課金制のため、想定以上に料金が膨らむ「クラウド・ビル・ショック」が経営課題化しています。「予算管理のしやすさ」を重視するならプライベートが優位です。

カスタマイズ性

プライベートクラウドは、物理層からネットワーク構成、運用ルールに至るまで、自社要件に合わせて自由に設計可能です。

パブリッククラウドは、事業者が用意したサービスメニューの範囲内で構成することが前提となり、独自要件への対応には制約が伴います。既存システムとの連携や個別要件が多い企業ほど、プライベートが選ばれやすくなります。

導入期間

パブリッククラウドは管理画面から数分〜数時間で環境を立ち上げられるのが最大の魅力です。

プライベートクラウドは要件定義・設計・構築のプロセスが必要で、数週間〜数か月の準備期間を見込みます。ただし、ホスティング型を選択することで導入期間は大幅に短縮できます。

5軸を踏まえた選び方の整理

最も大きな違いは「リソースを他社と共有するか否か」です。パブリッククラウドは規模の経済を活かしてコストを下げる一方、隣接するテナントの影響(ノイジーネイバー問題)や、共有基盤に起因する潜在的なセキュリティリスクを完全には排除できません。プライベートクラウドはハードウェアレベルで分離されるため、性能の安定性とセキュリティの透明性を確保しやすい構造です。

コスト面では、初期費用だけを見るとパブリッククラウドが圧倒的に有利ですが、3〜5年のTCO(総保有コスト)で比較すると逆転するケースが少なくありません。常時一定のワークロードが見込まれる業務システム、ファイルサーバ、基幹データベース等は、固定費型のプライベートクラウドが経済的に優位になりやすい領域です。

導入期間とカスタマイズ性は、トレードオフの関係にあります。「すぐ使いたい・標準仕様で十分」ならパブリック、「自社要件に合わせて作り込みたい」ならプライベートを選ぶのがよいでしょう。「自社にはプライベートクラウドとパブリッククラウド、どちらが最適なのか判断がつかない」、そんな企業様には、20年以上の運用実績を持つ「使えるねっと」のホスティング型プライベートクラウドがおすすめです。

国内自社データセンター・24時間サポート*・固定料金で、セキュリティとコスト予測性を両立した「使えるプライベートクラウド」

比較項目プライベートクラウドパブリッククラウド向いている企業
リソースの専有・自社専用の「シングルテナント」
・サーバ・ストレージを専有利用
・複数企業で共有する「マルチテナント」専有環境を求める企業はプライベート、コスト効率重視ならパブリック
セキュリティ・自社ポリシーに合わせて細かな制御が可能
・専用環境で安全性が高い
・標準ポリシーがベース
・設定ミスによる事故リスクもある
機密情報を扱う金融・医療・製造業はプライベート、一般業務中心ならパブリック
コスト構造・初期投資は必要だが、固定料金で予算管理しやすい・初期費用は低いが、従量課金で費用増加リスクありコスト予測性を重視する企業はプライベート、短期利用や小規模導入はパブリック
カスタマイズ性・ネットワークや運用ルールまで柔軟に設計可能・提供サービスの範囲内で利用する前提独自要件・既存システム連携が多い企業はプライベート、標準機能で十分ならパブリック
導入期間・要件定義や構築が必要で数週間〜数か月・数分〜数時間で利用開始可能迅速な立ち上げを求める企業はパブリック、長期運用前提ならプライベート

*緊急連絡のみ24時間対応

プライベートクラウドが向いている企業・業界

金融・医療・製造業など、高い機密性が求められる業界

金融機関や医療機関、製造業では、顧客情報や研究データ、設計情報など、機密性の高いデータを扱うケースが少なくありません。そのため、「どこにデータが保存されるのか」「誰がアクセスできるのか」を厳格に管理できる環境が求められます。プライベートクラウドは、専有環境としてセキュリティポリシーを細かく設計できるため、コンプライアンスや業界規制への対応を重視する企業と相性が良い形態です。

基幹システムを安定運用した企業

会計システム、販売管理、ERP、ファイルサーバなど、企業の基幹業務を支えるシステムでは、常時安定した性能と高い可用性が求められます。プライベートクラウドは、リソースを他社と共有しない専有構成のため、アクセス集中時でも性能が変動しにくく、安定したシステム運用を実現しやすい特徴があります。長期間にわたって一定負荷で利用するシステムでは、コスト予測がしやすい点もメリットです。

IT人材不足に悩む中堅・中小企業

近年は、情報システム担当者の不足や、インフラ運用負荷の増大に悩む中堅・中小企業も増えています。こうした企業では、ホスティング型プライベートクラウドが有力な選択肢になります。物理サーバの保守や監視、障害対応などを事業者側へ任せられるため、自社は業務改善やセキュリティ方針の整備といった本来注力すべき業務に集中できます。初期投資を抑えながら、専有環境による安心感を得られる点も大きな魅力です。

FAQ

中小企業でもプライベートクラウドは導入できますか?

はい、十分に導入可能です。ホスティング型を選択すれば、初期投資を大きく抑えながら専有環境のメリットを得られます。物理機器の運用・保守は事業者が担うため、社内に専任のインフラ担当者を置く必要もありません。むしろ、IT人材の確保が難しい中小企業こそ、運用を事業者に任せられるホスティング型プライベートクラウドが適しているといえます。

パブリッククラウドからプライベートクラウドへの移行は可能ですか?

可能です。近年は、コスト最適化やセキュリティ要件の強化を目的として、AWSやAzureなどのパブリッククラウドから国内のプライベートクラウドへ移行する企業が増えています。データ移行計画とDNS切替計画を丁寧に設計すれば、業務停止を最小化したスムーズな移行が実現できます。「使えるねっと」では移行支援の実績も豊富にございますので、ぜひご相談ください。

プライベートクラウドのセキュリティはどこまで信頼できますか?

専有環境のため、適切に設計・運用すれば、パブリッククラウドより高い水準のセキュリティを実現できます。ポイントは「事業者がどのデータセンター認証(ISO27001、ISMS等)を取得しているか」「監視体制が24時間365日か」「暗号化・バックアップ・災害対策の方針が明文化されているか」の3点を必ず確認することです。脆弱性検知や認証・権限管理の運用ルールも導入前に明確にしておきましょう。

ハイブリッドクラウドとは何ですか?

ハイブリッドクラウドとは、パブリッククラウドとプライベートクラウド、あるいはオンプレミス環境を組み合わせて利用する構成を指します。例えば、機密情報はプライベートクラウドで管理し、Webサーバや一時的なアクセス増加対応はパブリッククラウドで行う、といった使い分けが代表例です。それぞれの強みを組み合わせることで、柔軟性とセキュリティ性を両立できます。

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