自社でサーバを保守・管理するより導入コストが低く、データ共有などの面で使いやすいためクラウドストレージを検討する企業が増えています。しかし、最大の懸念点はセキュリティです。
この記事では、データセキュリティの仕組みについてまず理解した上で、クラウドストレージの安全性についてしっかりと検証します。
この記事の要点
▶ クラウドストレージのセキュリティリスクは「情報漏えい」「サーバ停止」「アカウント漏洩」の3つ。認識した上で適切な対策を講じることが重要
▶ KADOKAWAや内閣府など大組織でも事故は発生。設定ミスや認証情報漏洩がきっかけになるケースが多い
▶ クラウドストレージのセキュリティ選定ポイントは「暗号化(AES-256)」「二要素認証」「IPアドレス制限」「ランサムウェア対策」「ISO27001認証」の確認
▶ セキュリティ対策は事業者任せにせず、利用者側もパスワード管理・バックアップ・アクセス権限設定を徹底することが必要
▶ 使えるファイル箱は自社運営国内DC・CLOUD Act非対象・999世代バージョン管理・AES-256暗号化で中小企業のセキュリティニーズに対応
目次
クラウド(オンライン)ストレージの安全性
クラウドストレージとは
クラウドストレージ│セキュリティ上の3つのリスク
クラウドストレージのセキュリティ事故事例
クラウドストレージを導入する6つのメリット
クラウドストレージで有効なセキュリティ対策
クラウドストレージを選ぶ際に重視するべき8つのセキュリティ機能
セキュリティに優れたクラウドストレージを選ぶポイント8つ
セキュリティに強いクラウドストレージを選ぶために
「使えるファイル箱」のデータの安全性
「使えるファイル箱」ならかんたんで効率的
FAQ
クラウド(オンライン)ストレージの安全性
「クラウド」という言葉はビジネスですっかりおなじみになりましたが、漠然としたイメージしか持っていない方も多いのでは?この記事ではまず「クラウドストレージとはそもそも何か」という点について理解し、クラウドがその特性ゆえにさらされやすい代表的なサイバー攻撃について説明します。
クラウドストレージの基本的な仕組みや特徴について詳しく知りたい方は、以下の総合ガイドをご覧ください。
▶ クラウドストレージとは?導入メリット・選び方のポイント・活用事例【総合ガイド】
クラウドストレージ│セキュリティ上の3つのリスク
企業規模に関わらず導入が進んでいるクラウドストレージですが、それだけに機密情報がサイバー攻撃などにより狙われやすくなっています。そのため、クラウドストレージを利用する場合はセキュリティ対策を万全にしなければなりません。
まずクラウドストレージが直面しているセキュリティ上の3つのリスクについて解説します。
1. 情報の外部漏えいのリスク
上述した中間者攻撃などのサイバー攻撃以外にも、クラウドストレージには情報の外部漏えいのリスクがあります。例えば、クラウドストレージはアクセス権限の設定を自由に行えますが、不注意で社外秘のデータを誰でもアクセスできる状態にしてしまう可能性もあります。社外の取引先なども含めて幅広く共有できるのがクラウドストレージの便利な点ですが、それがリスクにつながることも認識しておきましょう。
2. サーバ停止によるデータ消失のリスク
オンプレミスだけでなく、クラウドストレージにもサーバの停止のリスクがあります。クラウドストレージを利用する場合、機密情報はデータセンターに保管されています。一般的にデータセンターは災害の影響を受けにくい場所に設置されていますが、想定されている南海トラフ巨大地震や首都直下地震などのような、大規模な災害が起きた場合にはデータセンターのサーバが停止し、データ消失の可能性も否定できません。
3. ユーザアカウントの外部漏えいリスク
ユーザアカウントがウイルス感染などにより外部漏えいするリスクもあります。いったんユーザアカウントが外部に漏えいすると、クラウドストレージに保管されている機密情報への不正アクセスが可能になります。もし、その情報が顧客の個人情報であれば、外部漏えいに対して損害賠償などの責任を問われることにもなり、企業は甚大な被害を被ります。
クラウドストレージのセキュリティ事故事例
クラウドストレージを利用している企業においてセキュリティ事故が起きた場合、どのような被害が想定されるのでしょうか。以下では、米金融大手企業と内閣府の事例を取り上げます。どちらもセキュリティに対する意識は非常に高い組織でしたが、残念ながら事故は起きてしまいました。以下の事例を見ながら、どうすればその事故を防ぐことができたのか一緒に考えてみましょう。
米金融大手Capital One│大規模な情報漏えい
2019年7月、米金融サービス大手のCapital Oneから1億件を超えるクレジットカード利用者やカード申請者に関する情報が流出しました。同社は事故当時AWSの大口ユーザでしたが、具体的な要因はWebファイアウォールの設定ミスだったといわれています。そのためAWS側はクラウドシステムというインフラ自体の問題ではないとしています。
参考:IT Leaders 「Capital Oneの1億件超個人情報漏洩から我々が学ぶべきこと:第2回」
内閣府│ファイル共有ストレージに不正アクセス
2021年4月、内閣府などが利用するファイル共有ストレージ「FileZen」に外部からの不正アクセスがなされました。このファイル共有ストレージは内閣府職員が外部関係者とファイルをやりとりするために利用していたようです。内閣府によると、この不正アクセスにより、231人分の個人情報が流出した恐れがあると発表しました。
参考:日経クロステック 「内閣府のファイル共有ストレージに不正アクセス、231人分の個人情報が流出した可能性」
KADOKAWAグループ│大規模ランサムウェア攻撃(2024年)
2024年6月、KADOKAWAグループの複数のサーバがランサムウェアを含む大規模なサイバー攻撃を受けました。ニコニコ動画を中心としたサービス群が標的となり、グループのデータセンター内の専用ファイルサーバ等が被害を受けた結果、外部への情報漏洩が確認された件数は254,241人分に上りました。
復旧には2か月以上を要し、ニコニコ動画の長期停止という甚大な事業影響をもたらしました。クラウドやデータセンターを利用する大企業であっても、認証情報の管理や多要素認証の徹底が欠かせないことを改めて示した事例です。
参考:KADOKAWA株式会社 公式発表(2024年6月)
クラウドストレージを導入する6つのメリット
従来、多くの企業が社内サーバを設置して情報を保管していました。しかし、近年、クラウドストレージの導入が進んでいるのにはそれなりの理由があります。
以下では、クラウドストレージを導入する6つのメリットについて説明します。毎日のビジネスでの使い勝手の良さに加えて、もしもの時に備えたリスクヘッジとしても有効な施策といえることがお分かりいただけると思います。
1. データを集約して共有できる
メールでデータをやり取りする場合、大容量のファイルだと数回に分けて行わなければなりません。この点、クラウドストレージを利用すれば、大容量のファイルも簡単に共有できます。また、データを集約し、整理できるため、必要なデータが見つからずにあちこち探して時間を浪費するリスクも減らせます。共有できる範囲も社内だけでなく、社外の取引先にも広げられるので便利です。
2. スムーズに共同作業ができる
クラウドストレージにデータを集約しておけば、どこにいても簡単にアクセスできます。データを必要とする人が複数の拠点に分かれていたり、リモートワークをしたりする場合もスムーズに共同作業ができます。また、社内メンバーだけでなく、協力会社やクライアントにユーザアカウントを渡し、ログインしてもらうこともできます。
加えて、現在では従業員が業務に使用する端末も多岐に渡ります。オフィスではパソコンを使っていても、出先ではタブレットやスマホでデータをチェックすることもあるでしょう。そんなときにどんな端末からもログインできるクラウドストレージにデータが集約されていれば、コミュニケーションギャップや時間のロスが減らせることに加えて、生産性の向上も期待できます。
3. セキュリティに優れている
総務省「情報通信白書(令和2年度・2020年調査)」では、「クラウドサービスを利用しない理由」として「情報漏えいなどセキュリティに不安がある(31.8%)」が2位でした。しかし、令和7年版情報通信白書(2024年調査)では企業のクラウド利用率がすでに80.6%に達しており、セキュリティへの不安を乗り越えて導入が急速に進んでいることが分かります。
企業の機密情報、顧客個人情報が自社のサーバではなく、サービスの提供業者のデータセンターに保管されること、上述したような不正アクセスのリスクを考えると、預ける側として不安を感じるのも無理はありません。ただ、だからといって自社で保守管理を行うから安心という訳でもないでしょう。一般的にいってクラウドサービスの提供業者は情報漏えい防止のために万全の対策を講じているため、セキュリティレベルは相対的に高いといえます。
この点、総務省はクラウドサービス事業者が行うべき主要な情報セキュリティ対策に関してチェックリストを設けており、「利用するクラウドサービスのサービス条件を、事業者との契約内容や規約で確認して、十分な情報セキュリティ対策を行っている事業者やサービスを選定するようにしてください」と注意を喚起しています。
4. サーバ運営・管理の手間を省ける
クラウドストレージを導入すれば、自社でサーバを設置し、運営・管理する手間を省くことができます。自社でサーバを運営し、管理するためには情報システムの担当者の常駐が必要になり、その分、コストがかかります。それに対して、クラウドストレージを導入すれば、管理はすべてサービスの提供業者が行ってくれるため、経費を削減できます。
ファイルサーバのクラウド化について詳しく知りたい方はこちら>>
5. 災害時に備えられる
社内サーバに比べて、クラウドストレージは災害時にもデータ消失のリスクが低いといえます。上述したように大規模な災害が発生すれば、クラウドストレージのデータセンターにも影響が及ぶ可能性があります。しかし、多くのデータセンターは災害に強い立地にあり、建物自体も免震構造など、対策がしっかりなされています。BCP(事業継続計画)対策としても、クラウドストレージは有効なのです。
BCP対策について知りたい方はこちら
6. 法人に特化したサービスがある
クラウドストレージには個人向けのものと、法人に特化したサービスがあります。法人に特化したサービスは有料ですが、セキュリティ対策がしっかりしています。また、機能面も充実しており、アクセス権限などもより細かく設定することが可能です。さらに、ユーザ数やストレージ容量も法人での使用に耐えられるようになっています。
クラウドストレージで有効なセキュリティ対策
クラウドストレージのメリットの1つは、高度なセキュリティ対策をサービスの提供事業者が行ってくれることです。ただ、セキュリティ対策はすべて事業者任せでよいわけではありません。サービスを受ける側もセキュリティに関するリテラシーを身に付け、対策を講じるようにしましょう。3つのポイントを取り上げます。
パスワードの厳重な管理
クラウドストレージサービスに限ったことではありませんが、パスワードは厳重に管理しましょう。使いまわしや単純な文字列や推測されやすいものは避けます。内閣サイバーセキュリティセンター「インターネットの安全・安心ガイドブック」によると、ログイン用パスワードは英大文字小文字+数字+記号で10桁以上が安全とのことです。また、誰もが目につく場所にパスワードを記録したり、保管したりするのもNGです。
参考:内閣サイバーセキュリティセンター 「インターネットの安全・安心ガイドブック」
データのバックアップ
クラウドサービス事業者のセキュリティ対策をどれだけ熟慮して選んだとしても「絶対安全」はあり得ません。サイバー攻撃、自然災害、システム障害など、クラウドストレージに保管された情報もいつ、どんな形で失われるか分からないため、データのバックアップは欠かせません。クラウドストレージ側にバックアップサービスが備わっているかを確認し、また利用者側でもバックアップ態勢を構築しておくのが理想です。
セキュリティに優れたサービスを導入
クラウドサービス事業者を選ぶ際には、まずセキュリティに優れたサービスを備えているかを確認しましょう。その1つに「サーバの冗長化」があります。サーバが冗長化されていれば、メインのシステムに障害や故障が発生しても、サブの電源設備や機器に切り替えることで、大きな問題につながりにくくなります。
クラウドストレージを選ぶ際に重視するべき8つのセキュリティ機能
現在、クラウドストレージサービスを提供している事業者は数多くあります。自社に最適なサービスを選ぶ際に考慮すべき要素はたくさんありますが、何といってもセキュリティ機能のチェックを怠ることはできません。ただ、各社のサービス紹介を見ても「よく分からない」という人も少なくないでしょう。ここでは、クラウドストレージを選ぶ際にチェックしておきたい8つのセキュリティ機能について説明します。
1. 外部からの不正アクセスにおける対策機能
外部からの不正アクセスはさまざまな形で行われ、ハッカーの手口も日々変化しています。そのため、クラウドストレージ側にも種々の攻撃からデータを保護するための対策機能が求められます。例えば、以下のようなものが挙げられます。
2. 不測の事態に対応できる対策機能
クラウドストレージを襲う不測の事態には、外部からの不正アクセスに加えて自然災害やシステム障害が挙げられます。そうした状況に対処するために、クラウドストレージが上述したバックアップやサーバの冗長化などの機能を備えているかも検討しましょう。BCP対策を念頭においてクラウドストレージを検討している場合は、データセンターの場所やバックアップ拠点を増やせるかどうかについてもチェックします。
3. 認証機能
認証機能とは、ユーザがクラウドストレージを利用する際に、その正当性を検証するための機能です。システムに認証されれば、クラウドストレージ内のファイルやデータを閲覧したり、編集したりすることが可能になります。セキュリティを重視すれば、認証をより厳格にすることになりますが、その分使い勝手が悪くなってしまいます。
認証機能には以下のようなタイプがあります。
二段階認証
二段階認証とは、認証の際にIDとパスワードを用いた認証以外に、別の認証を求める方式を指します。具体的にはセキュリティコードを携帯端末に送信したり、アプリでのログイン可否の選択を行ったりします。認証方法は本人固有の情報であればあるほど安全性が高くなるため、指紋や虹彩などの生体認証を組み合わせることもあります。
シングルサインオン
シングルサインオン(Single Sign On)とは、1つのIDとパスワードで複数のアプリケーションやサービスにログインできる方式を指します。シングルサインオンのメリットは、さまざまなサービスに1つのIDとパスワードでログインできるため、利便性が向上し、パスワードの管理の負担が減ることです。結果として、企業の業務効率も向上します。
IPアドレス制限
IPアドレスとは、ネットワークにつながれている端末に割り当てられた「住所」のようなものです。IPアドレス制限とは、IPアドレスに基づいてWebサイトへのアクセスを制限することを指します。例えば、企業の管理者ログ画面などには特定のIPアドレスからしかアクセスできないように制限をかけておけば、セキュリティを高めることができます。
4. ログ管理機能
ログ管理機能とは、クラウドストレージ内の特定ファイルに誰がアクセスや編集をしたのか、履歴を残すための機能を指します。ログ管理機能により、不審なユーザの閲覧や編集をモニターできます。もし、異常なログを認識した場合にはアラート通知も可能です。
また、万が一情報漏えいなどのセキュリティ事故が発生した場合も、ログ管理機能を使って原因を追求することが容易になります。
5. アクセスコントロール機能
アクセスコントロールとは、システムや端末に対してユーザがアクセスして閲覧したり、編集したりすることを制御する機能を指します。アクセスコントロール機能によって、企業は不正アクセスからクラウドストレージ内の機密情報を守ることができます。サイバー攻撃のような外部からの攻撃だけでなく、内部の従業員による悪意を持った持ち出しからも情報を保護します。
6. バージョン管理機能
バージョン管理機能とは、ファイルやフォルダの更新を記録して、管理することを指します。バージョン管理機能があれば、開いているファイルやフォルダが最新のものかどうかをチェックすることが容易です。また、過去の更新も記録できるため、以前のバージョンにさかのぼって復元することができます。どのくらい前までさかのぼれるかはサービスによって異なります。
7. カントリーリスク対策機能
カントリーリスクとは、契約や取引の相手先が所在する政治や経済環境によって変動する信用リスクのことです。クラウドストレージサービスを選ぶ際にもカントリーリスクを考慮にいれるべきです。もし、データセンターが海外にあれば、そこに保存されているデータの取扱いに関しても、現地の法律が適用されます。例えば、アメリカではテロ対策とみなされれば、データが裁判所や政府機関によって押収されることもあり得ます。
8. ディザスタリカバリ機能
ディザスタリカバリ機能とは、DRとも短縮されますが、「災害復旧」のためのシステムを指します。上述したBCPがシステム障害やテロなどの緊急事態に直面しても、被害を最小限にとどめ、事業を継続するための計画を指すのと区別しておく必要があります。DRのための方法はいくつかありますが、最も重要なのはデータのバックアップです。
ディザスタリカバリについて知りたい方はこちら
セキュリティに優れたクラウドストレージを選ぶポイント8つ
数多くあるクラウドストレージサービスを選ぶ際に、セキュリティは非常に重要なポイントです。しかし、他にも考慮すべき要素があります。検討しているサービスの信頼性をチェックするために、企業の導入実績や第三者機関の認証取得の有無を確認しましょう。また、使い勝手の良さはカスタマーサポートの充実や無料トライアルの有無とも関係しています。もちろん、ストレージ容量や導入コストも検討すべきことはいうまでもありません。
1. セキュリティサポート
上述したセキュリティ面でのサポートに加え、規格認定もチェックしておくとよいでしょう。規格認定とは、クラウドストレージ事業者の情報資産管理体制を第三者機関がチェックし、適切に運用されているかどうかを証明することです。
例えば、「ISO認証」や財団法人マルチメディア振興センター「ASP・SaaS安全・信頼性に係る情報開示認定制度」、一般社団法人クラウドサービス推進機構「CSPAクラウドサービス認定」などがあります。こうした規格認定が得られていれば客観的にセキュリティサポートのレベルが高いと判断できます。
2. ストレージ容量
企業の情報資産は増える一方ですから、一定容量のストレージを備えていることも欠かせません。容量無制限のサービスもありますが、ただ容量が大きければ良いという訳ではありません。会社の規模や従業員(ユーザ)数などによっても必要になるストレージの容量は異なるでしょう。大切なのは、自社の将来性も踏まえて、適切なストレージ容量を選択することです。
3. 操作性
クラウドストレージを操作するために別途ソフトやインターフェースを導入しなければならなかったり、操作が複雑だったりするとせっかく導入してもあまり使われない可能性もあります。理想は従業員が操作について多くの学習を必要としない、シンプルで直感的に扱えるサービスを導入することです。これまで社内サーバを利用してきた場合は、エクスプローラーやFinderの操作性に近いものならスムーズに移行できるはずです。
4. 導入コスト
クラウドストレージの料金体系はざっくり分けて、ユーザ数無制限の料金定額制か、アカウント数に応じた従量課金制があります。
一般的にクラウドストレージサービスのセキュリティ機能が充実すればするほど、ストレージ容量が大きくなればなるほど、また使えるユーザ数が増えれば増えるほど、導入コストが高くなります。自社の導入目的に適合する機能とコストを兼ね備えた事業者を選びましょう。
クラウドストレージサービスは導入コストが自社サーバ設置に比べて低く、保守管理・運用コストもかからないといわれます。それは確かにその通りですが、長期的な視点でみることも重要です。クラウドストレージを一旦導入した後にすぐ自社サーバに切り替えることは困難です。つまり、クラウドストレージの場合は、何年にもわたって事業者に対して毎月定額料金を支払うため、場合によっては導入コストはかかっても、自社サーバ設置のほうがコストを抑えられるかもしれません。
5. カスタマーサポート
サーバのトラブルやハード障害が発生したときなど、24時間緊急連絡を受け付けてくれるサポートセンターがあれば心強いのは間違いありません。また、通常の使用においても操作に関する疑問、契約状況や請求関係の確認をすぐにしてくれるサポートセンターが充実しているかもチェックしておきましょう。さらに電話だけでなく、メールやチャットでのサポートがあればちょっとした質問もすぐに解決できます。
6. 無料トライアルの有無
多くのクラウドストレージサービスでは、正式な契約の前に無料で使い勝手を試せる無料トライアルを実施しています。各事業者のホームページでサービスの概要について情報収集しても、実際に使ってみないと分からないことがたくさんあります。機能が使いやすいか、容量が自社にとって十分か、などチェックしましょう。また、セキュリティ面に問題がないかも確認しておきたいポイントです。
7. 企業の導入実績の有無
クラウドストレージサービスを比較検討する際にどうしても気になるのが、企業の導入実績ではないでしょうか?「全世界で〇万社導入」などと紹介してあると、つい飛びつきたくなってしまいます。しかし、どれだけ多くの企業が導入しているかだけでなく、自社と業態や企業規模、従業員数が類似している企業によって選ばれているのか、という点も忘れずにチェックしておきましょう。
8. 自社のセキュリティポリシーと合致しているか
企業はそれぞれのセキュリティポリシーを策定しています。セキュリティポリシーとは、企業が情報セキュリティを保つための全体的な方針のことです。クラウドストレージサービスを選ぶ場合には、セキュリティポリシーに含まれる具体的な要件をきちんと満たしているかを確認しましょう。もし、標準的機能では合致しない場合は、サービスをカスタマイズする必要があるかもしれません。
セキュリティに強いクラウドストレージを選ぶために
ここまで解説してきたセキュリティ機能・選定ポイントをふまえた上で、サービスの詳しい機能・価格・セキュリティ仕様の比較は、以下の記事をご覧ください。
▶ 法人向けクラウドストレージ15選を徹底比較|中小企業の選定ポイントや活用事例を解説
▶ クラウドファイル共有サービスとは?おすすめ8選と選び方を解説
「使えるファイル箱」のデータの安全性
使えるねっとが提供するクラウドストレージサービス「使えるファイル箱」。特に中小企業にとって導入しやすいサービスですが、近年は企業規模に関わらず、サイバー攻撃の対象になっていることを考えると、やはりセキュリティ面の特徴が気になるところです。
使えるファイル箱に収められたデータの安全性について詳しく検証してみましょう。
SSL/TLSで通信の安全を徹底
中間者攻撃からデータを守るために「使えるファイル箱」で行われるすべての通信はSSL/TLSに基づいて行われます。
SSL/TLSとはインターネット上での通信を暗号化し、第三者による盗み見やデータの改ざんを防ぐ技術です。SSL/TLSで保護されたウェブサイトのURLは「https」から始まり、ブラウザのアドレスバーに「鍵マーク」が表示されるのが特徴です。
SSL/TLS通信では「SSLサーバ証明書」が発行され、サーバとクライアント間の通信の暗号化が保証されます。サーバ証明書でウェブサイトの真正性を保証することで中間者攻撃を防げるのです。
データ暗号化
クライアント端末でのデータ暗号化
2020年2月にマカフィーが世界11か国1,000社を対象に行った調査によると、企業が利用しているクラウドサービスのうち91%は保持しているデータを暗号化していなかったことが明らかになりました。この点、「使えるファイル箱」ではデータ暗号化も万全です。
お客様サーバでのデータ暗号化
すべてのファイルは名前が変えられ、拡張された形式で難読化されるため、ハッカーや攻撃者が侵入を試みてもファイルを見つけることはできません。また、お客様サーバでのデータ暗号化にもAES暗号化が用いられていますが、暗号化技術の中でも高い強度を誇るAES256ビットが採用されているため安心です。
パスワードの保護
「使えるファイル箱」ログイン時に使用するパスワードは、ソルト(パスワードをハッシュ化する前に付加するランダムな文字列)を付加した上でハッシュ化して保存されます。
ログイン後のクライアント/サーバ間通信はAPIを通じて、ドメイン管理者が生成したトークンを用いて行われます。API通信ではユーザ名・パスワードは一切使用されません。
「使えるファイル箱」ならかんたんで効率的
「使えるファイル箱」ならクラウドサービスで心配なセキュリティ対策も万全です。
機能面では、エクスプローラーの見た目で使うことができるため、普段の使い慣れた方法でクラウドに保存したファイルを編集、整理できます。共有リンクを使って無制限にファイルやフォルダを他のユーザと共有できます。また、データ量に応じてストレージを柔軟に追加することも可能です。
ユーザ数無制限、ストレージは安心の大容量1TBのスタンダードプランは23,200円/月〜。ユーザー数無制限なので、利用する従業員が増えても、外部とのプロジェクトフォルダを作成しても料金は定額です。30日間の無料トライアルも可能です。是非使い勝手の良さを体感してみてください。
使えるファイル箱の詳細はこちら>>
FAQ
(1)クラウドストレージを安全に使うためのウイルス対策は?
クラウドストレージを安全に使うためには、ウイルス対策を徹底したサービスを選ぶことが大切です。具体的には、ウイルススキャン機能や、不正アクセスを防止するIPアドレス制限や二要素認証を備えているかを確認します。また、最近増えているランサムウェアに特化した対策を行っているかもチェックしておきましょう。
(2)クラウドセキュリティとは?
クラウドセキュリティとは、クラウド環境におけるセキュリティを指します。クラウドセキュリティにおいては、オンプレミスとは異なるセキュリティ意識が必要になります。例えば、オンプレミスでは社内ネットワーク内の閉じられた環境でしたが、クラウド環境はインターネットを利用することからサイバー攻撃にさらされやすくなります。
(3)クラウドストレージ利用上の注意点は?
クラウドストレージ利用上の注意点は多岐に渡りますが、最も大事なことはセキュリティマネジメントを事業者だけに任せてしまわないことです。導入時にサービスのセキュリティレベルが自社のセキュリティポリシーに適合するか慎重な見極めが必要ですし、導入後も社内でセキュリティ体制を構築して、それを継続的に実践しましょう。

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